NEXCOと共同開発の「RC床版の延命工法」

NETIS:CB-200007-A  

 

 


 

交通規制を必要としないRC床版の水平ひび割れ補修工法

「Slab integrate工法」

                             式会社ケミカル工事

 

 

 

 

   補強後のRC床版の水平ひび割れ

 

 

  高度経済期に建設された道路や橋梁は建設から50 年以上が経過し、計画的な維持管理の

取り組みが進められている。特に鉄筋コンクリート床版(RC 床版)の劣化が進んでおり、

安全性の面からも適切な補修が求められている。長年にわたる走行車両荷重による疲労損

、塩害や凍害といった地域の環境要因による損傷に加え、近年では、複合化、多様化してい

ることがわかってきた。RC 床版の補強を行った後の再劣化も課題になっている。

 

 

 RC 床版の補強工法としては、「上面増厚工法」が一般的に採用されている。この工法は

既設コンクリートの上面を切削し、鋼繊維補強コンクリートを打設し、新旧コンクリート

を一体化させて補強するもので、1980 年代後半から、高速道路などで一般的に採用されて

きた。しかし、大型車輌による繰り返し荷重により、補強された床版の既設床版と上面増厚

部の間の施工打継目部に剥離損傷が起こる事例が多数報告されている。剥離部分に浸透した

雨水等が侵入することで、施工打継目部に水平ひび割れが発生し、これにより床版の一体性

が失われ、本来の機能が果たされていない現状がある。

 

 

 

 

   交通規制なしで施工が可能

 

 

 そこで高速道路などのRC 床版の水平ひび割れ問題に対処するため、コンクリート構造物

総合エンジニアリング会社、株式会社ケミカル工事は、西日本高速道路、西日本高速道路

ンジニアリング関西と共同で「Slab integrate工法」を開発した。

 

 

 Slab integrate工法は、RC 床版の下面から削孔し、スピンジェットノズルと呼ばれるウ

ータージェットによる洗浄を行い、その後、同じ穴から、充填材を注入してRC 床版を補

する。従来の工法ではRC 床版上部から施工を行うため、交通規制が必要になり、高速道

の集中工事時に行わざるを得ないなどの制約があるが、Slab integrate工法は、すべての

業をRC 床版下面から行うため交通規制の必要がない。

 

 

 

              

           Slab integrate工法によるRC 床版の補修

 

 

 

                  

   堆積物を徹底的に除去し、耐久性を高める

 

 

 車両走行時にコンクリート同士がすれて発生する粉体がひび割れの間に入り、堆積物と

る。RC 床版ひび割れの補修では、まずこの堆積物を除去することが必要になる。それが一

化を図る上で重要なポイントになり、その後の耐久性に大きな違いが出てくる。従来の高

圧ポンプで水を圧送するだけではひび割れ間の堆積物を除去しきれず、充填材と存床版が

一体化せず再劣化につながることもある。

 

 

 また水平ひび割れの補修は目に見えない中での施工となるため、内部の堆積物が確実に

浄されていることがわからないことも課題だった。

 

 

 Slab integrate工法は、床版の下面から削孔し、スピンジェットノズルと呼ばれるウォー

タージェットノズルによる超高圧発生装置を使い、ノズルを水平ひび割れの位置に合わせ、

高速回転させながら水を射出することで、水平ひび割れにある堆積物を確実に除去すること

が可能となった。実際に供用されていたRC 床版を使った試験では、従来のポンプ圧送の洗

浄率46%に対し、スピンジェットノズルを使うことで100%の洗浄率になることが確認され

た。これにより充填率を大幅に向上させることができ、粉体などの堆積物を除去することで

既設床版と上面増厚部を一体化させる効果が高まる。

 

 

 洗浄後は、床版下面の同じ穴から水中硬化型エポキシ樹脂や水中硬化型アクリル樹脂を低

で注入することで最小0.1mm~最大10mmのひび割れ幅に充填することができる。

 

 

 

 

        

 

        

 水平ひび割れは、車両走行時にコンクリート同士がすれて発生する粉体が堆積物となる。

この堆積物をどれだけ除去できるかで、その後の耐久性に大きな違いが出るという。ウォー

タージェットを使用することで、堆積物の除去率を高めることにより、耐久性に影響を与え

ることを疲労試験やせん断試験などで証明されている。

 

 

 Slab integrate工法は、すでにNEXCO西日本管内や阪神高速道路で採用されている。

今後も都市高速や重交通路線など、交通規制が難しい個所におけるRC 床版の延命工法とし

て期待されている。

 

 

 

   

      

 

 

 

 

 

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